企業における合併と買収には以下が含まれます。
- 従業員と顧客の異動
- IT資産（ソフトウェアとハードウェア）の移転を含むITの統合
- 新たな業務・領域への事業拡大
いかなる企業の合併・買収プロセスにおいても、ソフトウェア資産管理は重要な役割を果たします。ただし、これは無視されることが多く、その結果生じるコンプライアンス リスクはコストが高くつき、全体の買収コストに影響を与えかねません。
買収プロセスを成功させるには、SAM(ソフトウェア資産管理) はターゲット企業のソフトウェア資産に対して次の作業を実行する必要があります。
在庫と文書：
- このプロセスに参加する企業・組織と、すべての関連情報を提供する企業・組織の両方から主要な関係者を特定します。
- すべてのソフトウェア資産（OS、仮想化テクノロジー、データベース、ユーザー管理ソフトウェア アプリケーションを含むライセンスとアプリケーション）のインベントリ の記録
- 購入記録 – ソフトウェア資産の所有権を証明する発注者の請求書
- 主要なソフトウェア ベンダーの ELP (権利と展開)
- すべてのソフトウェア ベンダーの契約書のコピーを求めてください。
- すべての契約とライセンスの開始日と終了日
- 対象組織が過去にソフトウェア監査 (内部および外部) を実施したかどうかを確認します。「はい」の場合、完全な監査記録 (調査結果と監査後のアクションを含む) を取得します。
分析：
- ELP (権利と展開)内のギャップを特定します。
- コンプライアンスの観点からソフトウェア ベンダーのライセンス契約を理解します。
- ベンダー契約に合併と買収に関連する条項、「将来の関連会社」条項が指定されているかどうかを確認してください。
- 対象会社の顧客に関連する特別な契約 (三者契約など) がソフトウェア ベンダーと締結されているかどうかを確認します。
- 対象組織の SAM(ソフトウェア資産管理)プロセスにおける管理の緩みによるコンプライアンス リスクを特定します。
- 以前のソフトウェア監査の結果
ソフトウェア資産の譲渡/統合に関するアクション：
- 各ソフトウェアベンダーに合併/買収の旨を連絡し、ソフトウェア資産の譲渡手続きについて問い合わせてください。
- ソフトウェアベンダーは、合併、出資、または法的詳細に関する文書を要求することができます。この段階で、SAM(ソフトウェア資産管理)はソフトウェア ベンダーと共有できる文書や法的詳細について法務チームを関与させることができます。
- 対象となる企業・組織が将来的に別の法人になる場合、ソフトウェア ベンダーはネットワーク/同時接続ライセンスを専用サーバーでホストすることを要求する場合があります。ソフトウェア ベンダーからのこの種の要件は、将来のコンプライアンス問題を回避するために明確で文書化されている必要があります。
計画と実装：
- 両方の組織の SAM(ソフトウェア資産管理)プロセスを相互にどのように調整できるかを確認します。
- ソフトウェア資産の移転アクティビティを完了するためのタイムラインを含む計画を準備します。
- 全在庫を調整します。
- 社内ソフトウェア監査を実行します。
- 「相違」を見つけて、コンプライアンスのリスクを軽減するための措置を講じます。
ソフトウェアベンダーは、合併/買収に関与する企業がソフトターゲットであり、できるだけ早期に監査を試みるため、合併/買収に細心の注意を払っています。彼らは、初期段階ではソフトウェア ライセンスがデュー デリジェンス（実際に契約をする前に買収する側が売り手側の企業について、徹底的に調査を行うこと）で無視されることが多いことを知っています。したがって、監査人 (ソフトウェア ベンダー) にとってはメリットがあります。
合併と買収を成功させるには、早い段階で SAM(ソフトウェア資産管理)が関与する必要があります。
